自己点検
実務対応チェックリスト

2026年度は品質評価制度の本格運用初年度です。誰もまだ慣れていません。 点検項目33区分について、自店を見るときの観点証跡になりうる資料を整理しました。登録もメールアドレスも要りません。そのまま読んで、そのまま使ってください。

点検の設問そのものは日本損害保険協会が配布しているものです。ここに転載はしていません。 掲載しているのは、その設問に答えるために何を手元に用意しておけばよいかの整理です。充足しているかどうかの最終判定は、貴社の法令等遵守責任者が行うものであり、 この資料がその判断を代替することはありません。

01

法令等遵守・顧客本位の業務運営・顧客最善利益勘案義務

金融サービス提供法に定める顧客等の最善の利益を勘案する義務(2024年11月1日施行)を含め、法令等を守る態勢が「仕組み」として整っているかが問われます。個人の心がけではなく、規程と運用の形で説明できるかが分かれ目です。

自店を見るときの観点

  • 法令等遵守に関する規程が文書として存在し、募集人が参照できる状態にあるか
  • 改正や通達があったときに、誰がどう周知する手順になっているか
  • 顧客本位の業務運営方針を策定・公表している場合、その内容が実際の運用と一致しているか
  • 募集人が判断に迷ったときの相談先が決まっており、周知されているか

証跡になりうる資料

  • 法令等遵守に関する社内規程
  • 募集人への周知の記録
  • 顧客本位の業務運営方針
  • 所属保険会社からの通達の受領・回覧記録
02

意向把握・意向確認

顧客の意向を「把握し」「確認する」二段構えが要ります。把握は募集の入口、確認は契約締結前の突き合わせです。両方の記録が残っているかが見られます。

自店を見るときの観点

  • 意向把握の手段(ヒアリングシート、意向推定の記録等)が定まっているか
  • 把握した意向と、実際に提案した商品の対応関係を後から追えるか
  • 契約締結前に、意向と契約内容が合致しているかを顧客と確認する手順があるか
  • 意向が途中で変わった場合の記録の残し方が決まっているか

証跡になりうる資料

  • 意向把握・意向確認に用いる帳票
  • 保管されている意向確認書面
  • 所属保険会社のシステム上の記録
03

補償重複の防止

同種の補償が重複していないかを確認したうえで顧客に説明する取り組みです。特に個人賠償責任や傷害の特約で起きやすく、確認したという記録が要ります。

自店を見るときの観点

  • 補償重複が起こりやすい商品・特約を把握しているか
  • 重複の有無を確認する手順が募集プロセスに組み込まれているか
  • 重複が判明したときに顧客へ説明した記録が残るか

証跡になりうる資料

  • 意向確認書面の該当欄
  • 重複確認のチェック項目を含む帳票
  • 所属保険会社の募集支援システムの記録
04

契約締結時の同意記録

契約締結にあたり顧客の同意を得たことを、後から確認できる形で残しているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 同意を得る方法(署名、押印、電磁的記録等)が定まっているか
  • 非対面募集の場合の同意取得の方法が所属保険会社のルールに沿っているか
  • 記録の保管場所と保管期間が決まっているか

証跡になりうる資料

  • 申込書控え
  • 電磁的記録の保存状況
  • 保管に関する社内規程
05

募集人の権限等に関する説明

顧客に対し、所属保険会社の商号、代理か媒介かの別、募集人の名称、取り扱える保険会社の商号等、告知受領権の有無を説明しているかが問われます。2026年6月1日の改訂で「保険会社の数等」が「保険会社の商号等」に変わりました。

自店を見るときの観点

  • 説明すべき5項目が漏れなく伝わる資料や手順があるか
  • 乗合代理店の場合、取り扱える保険会社の商号を伝えているか
  • 告知受領権の有無を正しく説明できているか
  • 非対面募集の場合も同じ内容が伝わる手順になっているか

証跡になりうる資料

  • 募集時に交付する説明資料
  • 募集人向けのマニュアル
  • 研修の実施記録
06

重要事項説明

「契約概要」「注意喚起情報」を記載した書面を交付したうえで、少なくとも3項目を口頭で説明しているかが問われます。交付だけでは足りず、口頭の説明が要ります。

自店を見るときの観点

  • 書面の確認・理解が重要であることを口頭で伝えているか
  • 免責事由など顧客に不利益な情報の箇所を示して説明しているか
  • 乗換・転換の場合に不利益となりうる旨を説明しているか
  • 非対面募集で所属保険会社の定めたルールに沿っているか(2026年6月1日改訂で「所属保険会社」に明確化)

証跡になりうる資料

  • 重要事項説明書の様式
  • 説明手順を定めたマニュアル
  • 募集人向け研修の記録
07

比較推奨販売

複数保険会社の商品を比較して推奨する場合、推奨理由を顧客に説明できる状態にあるかが問われます。募集人向け点検項目のなかでも設問数が多く、重点が置かれている項目です。

自店を見るときの観点

  • 推奨の方針(商品特性による、手数料によらない等)が定まり文書化されているか
  • 比較可能な商品の範囲を顧客に示しているか
  • 絞り込んだ場合、その理由を説明できるか
  • 推奨理由が募集人によってぶれない仕組みになっているか

証跡になりうる資料

  • 推奨方針を定めた社内文書
  • 比較推奨時に用いる説明資料
  • 募集記録
08

保険募集管理全般

募集全般を管理する態勢が整っているかを広く見る項目です。個別の論点ではなく、管理の仕組みそのものが対象です。

自店を見るときの観点

  • 募集人の募集活動を確認する手段があるか
  • 不適切な募集を発見したときの対応手順が定まっているか
  • 管理の結果を記録し、改善につなげる流れがあるか

証跡になりうる資料

  • 募集管理に関する社内規程
  • 点検・モニタリングの記録
  • 改善の記録
09

保険料の取扱い

保険料の預り・入金に関する取り扱いです。募集人による立替や流用は重大な不祥事件につながるため、現金の取り扱いルールが定まっているかが要点です。

自店を見るときの観点

  • 保険料の預りが発生する場合、その受領から入金までの手順が定まっているか
  • 募集人による立替を禁止しているか、周知されているか
  • 預り金の管理を第三者が確認する仕組みがあるか

証跡になりうる資料

  • 保険料の取扱いに関する社内規程
  • 預り金の管理記録
  • 募集人への周知記録
10

特別利益の提供の禁止

保険料の割引・割戻しに当たる行為や、それに準じる物品・サービスの提供を行っていないかが問われます。2026年6月1日の改訂で対象が「顧客等」(保険契約者・被保険者に加え、内閣府令で定める密接な関係を有する者)に拡大しました。

自店を見るときの観点

  • ノベルティの提供が景品表示法と所属保険会社の基準の範囲内か
  • 兼業している場合、他業のサービス費用を保険会社や代理店が実質的に負担していないか
  • 募集人が本人または同一生計家族の契約を扱った場合の報酬の取り扱いが整理されているか
  • 「顧客等」への範囲拡大を踏まえて運用を見直したか

証跡になりうる資料

  • ノベルティの取扱い基準
  • 募集人の報酬規程
  • 所属保険会社の基準の受領記録
11

団体契約、団体扱・集団扱契約

団体契約・団体扱・集団扱の要件を満たした運用になっているかが問われます。要件を外れた運用は是正が要ります。

自店を見るときの観点

  • 団体の要件(構成員の範囲等)を確認しているか
  • 集金や事務の委託関係が整理されているか
  • 構成員でなくなった場合の取り扱いが定まっているか

証跡になりうる資料

  • 団体との契約書類
  • 構成員名簿の管理状況
  • 事務手続に関する取り決め
12

過度の便宜供与の禁止

保険会社から代理店への、または代理店から顧客への過度の便宜供与がないかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 保険会社から受けている支援の内容を把握しているか
  • その支援が業務の対価として妥当な範囲か整理できているか

証跡になりうる資料

  • 保険会社との取り決め文書
  • 受けている支援の一覧
13

利益相反管理

代理店と顧客の利益が相反しうる場面を把握し、顧客の利益が不当に害されない態勢があるかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 利益相反が起こりうる場面を洗い出しているか
  • 該当する場面での対応方法が定まっているか
  • 兼業している場合、その業務との関係を整理しているか

証跡になりうる資料

  • 利益相反管理に関する社内規程
  • 想定場面の一覧
  • 対応の記録
14

自己契約・特定契約

自己契約(自らを保険契約者または被保険者とする契約)および特定契約の割合が、法令上の制限を超えていないかが問われます。割合の把握が要点です。

自店を見るときの観点

  • 自己契約・特定契約に該当する契約を把握できているか
  • 割合を定期的に算出しているか
  • 制限に近づいた場合の対応が決まっているか

証跡になりうる資料

  • 自己契約・特定契約の一覧
  • 割合の算出記録
  • 所属保険会社からの通知
15

独占禁止法遵守

保険料や手数料に関する他代理店との情報交換など、独占禁止法に触れうる行為を行っていないかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 他代理店と接触する場面(研修、業界会合等)でのルールが定まっているか
  • 募集人に対して禁止行為を周知しているか

証跡になりうる資料

  • 独占禁止法遵守に関する社内規程
  • 周知の記録
  • 研修資料
16

取引時確認

犯罪収益移転防止法に基づく取引時確認を、対象取引について適切に行っているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 取引時確認の対象となる取引を把握しているか
  • 本人確認の方法と記録の保存方法が定まっているか
  • 疑わしい取引を発見したときの届出の手順を把握しているか

証跡になりうる資料

  • 取引時確認の記録
  • 本人確認書類の保管状況
  • 手順を定めたマニュアル
17

高齢者募集

高齢の顧客への募集について、理解度に配慮した手順が定まっているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 高齢者の定義(年齢)を定めているか
  • 親族の同席や複数回の説明など、所属保険会社のルールに沿った対応をしているか
  • 対応した内容を記録に残しているか

証跡になりうる資料

  • 高齢者募集に関する社内規程
  • 所属保険会社のルール
  • 募集記録の該当欄
18

障がい者募集

障がいのある顧客が不利益を受けないよう、合理的配慮を行う態勢があるかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 意思疎通の方法について配慮の手段を用意しているか
  • 募集人が対応方法を把握しているか

証跡になりうる資料

  • 対応方法を定めた文書
  • 研修の記録
19

顧客の利便性向上に向けた態勢整備状況

顧客が問い合わせや手続をしやすい態勢を整えているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 連絡先や受付時間を顧客に案内しているか
  • 担当者不在時の対応が決まっているか

証跡になりうる資料

  • 顧客向けの案内資料
  • 連絡体制を定めた文書
20

募集文書

代理店が独自に作成する募集文書について、所属保険会社の考査を経ているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 独自に作成している募集文書を把握しているか(チラシ、ウェブサイト、SNS含む)
  • 所属保険会社の考査(事前審査)を受ける手順が定まっているか
  • 使用中の文書が最新の承認内容と一致しているか

証跡になりうる資料

  • 募集文書の一覧
  • 所属保険会社の考査記録
  • 掲載中のウェブサイト・SNS
21

満期管理

満期を迎える契約を把握し、顧客に案内する態勢があるかが問われます。失効・無保険期間の防止が目的です。

自店を見るときの観点

  • 満期到来契約を漏れなく把握する手段があるか
  • 案内の時期と方法が定まっているか
  • 連絡が取れない顧客への対応手順があるか

証跡になりうる資料

  • 満期管理の一覧・システム
  • 案内の実施記録
22

契約保全

契約後の異動・変更手続を適切に処理する態勢があるかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 変更依頼を受けてから処理までの手順と期限が定まっているか
  • 処理の完了を確認する仕組みがあるか

証跡になりうる資料

  • 契約保全に関する手順書
  • 処理の記録
23

保険事故発生時の対応

事故の連絡を受けた際に、遅滞なく保険会社へ取り次ぐ態勢があるかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 事故受付から保険会社への連絡までの手順と期限が定まっているか
  • 営業時間外の受付方法を顧客に案内しているか
  • 受付内容を記録しているか

証跡になりうる資料

  • 事故対応の手順書
  • 事故受付の記録
  • 顧客向けの案内資料
24

苦情の対応・管理

苦情を受け付け、記録し、保険会社へ報告する態勢があるかが問われます。苦情の定義を広く取れているかが分かれ目です。

自店を見るときの観点

  • 何を苦情として扱うかの定義が定まっているか
  • 受け付けた苦情を記録する様式と保管方法があるか
  • 所属保険会社への報告の要否と手順を把握しているか
  • 苦情を分析して再発防止につなげる流れがあるか

証跡になりうる資料

  • 苦情対応に関する社内規程
  • 苦情記録簿
  • 保険会社への報告記録
25

更改(継続)率等の把握・分析

更改率などの指標を把握し、分析しているかが問われます。数値を出すだけでなく、そこから何を読んだかが要ります。

自店を見るときの観点

  • どの指標を、どの頻度で把握しているか
  • 低下が見られた場合に原因を検討しているか

証跡になりうる資料

  • 指標の集計資料
  • 分析・検討の記録
26

個人情報管理

取得・利用・保管・廃棄の各段階と、漏えい時の対応までが対象になります。

自店を見るときの観点

  • 個人情報の利用目的を特定し、顧客に通知または公表しているか
  • 保管場所(紙・電子)と施錠・アクセス制限の状況を把握しているか
  • 持ち出しのルール(端末、書類)が定まっているか
  • 廃棄の方法と記録が定まっているか
  • 漏えいが発生した場合の報告手順(個人情報保護委員会・所属保険会社)を把握しているか
  • 委託先がある場合、その監督を行っているか

証跡になりうる資料

  • 個人情報保護に関する社内規程
  • 利用目的の公表状況
  • 保管状況が分かる資料
  • 廃棄の記録
  • 委託先との契約書
  • 研修の実施記録
27

銀行等による保険募集に係る弊害防止措置

銀行等が募集を行う場合の、融資先への募集制限などの弊害防止措置が守られているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 該当する立場にあるかをまず確認する
  • 該当する場合、担当者分離や説明の要件を満たしているか

証跡になりうる資料

  • 弊害防止措置に関する社内規程
  • 該当取引の記録
28

共同募集を行っている場合の対応

他の代理店と共同で募集する場合の役割分担と責任の所在が明確かが問われます。

自店を見るときの観点

  • 共同募集の相手方と役割分担を取り決めているか
  • 顧客に対してどちらが窓口かを示しているか

証跡になりうる資料

  • 共同募集に関する取り決め文書
  • 募集記録
29

募集関連行為委託等の対応

募集関連行為(見込客の紹介等)を外部に委託している場合、その相手方が募集行為に踏み込んでいないかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 委託先が行っている行為が募集行為に当たらないか整理できているか
  • 委託先への指導・管理の手順が定まっているか
  • 報酬の支払い方法が募集実績に連動していないか

証跡になりうる資料

  • 委託契約書
  • 委託先の業務内容が分かる資料
  • 指導・管理の記録
30

保険募集人指導事業(フランチャイズ事業等)

他の募集人を指導する立場にある場合の、指導・管理の態勢が問われます。

自店を見るときの観点

  • 該当する立場にあるかをまず確認する
  • 該当する場合、指導内容と実施記録が残っているか

証跡になりうる資料

  • 指導に関する取り決め文書
  • 指導の実施記録
31

テレマーケティングを行っている場合の対応

電話による募集を行う場合の、通話記録や説明内容の担保が問われます。

自店を見るときの観点

  • 該当する募集形態かをまず確認する
  • 該当する場合、通話の記録と説明内容の確認方法が定まっているか

証跡になりうる資料

  • テレマーケティングに関する手順書
  • 通話記録の保管状況
32

募集人の資格取得・管理

募集人が必要な資格を有し、有効期限内であることを管理しているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 在籍する募集人の資格と有効期限を一覧で把握しているか
  • 更新の時期を管理し、失効を防ぐ仕組みがあるか
  • 資格を持たない者が募集に関与していないか

証跡になりうる資料

  • 募集人の資格一覧
  • 更新管理の記録
  • 所属保険会社のシステム上の登録状況
33

募集人届出

募集人の採用・退職・異動を、所属保険会社へ遅滞なく届け出ているかが問われます。

自店を見るときの観点

  • 届出が必要な事由を把握しているか
  • 届出の期限と手順が定まっているか
  • 届出の記録が残っているか

証跡になりうる資料

  • 届出の控え
  • 募集人の異動記録
  • 手順を定めた文書

並べてみると、
足りていないものが分かります。

ここまで読んで「この資料、どこにあるんだろう」と思った項目が、そのまま今年の宿題です。 探すところから始めると時間が溶けます。Cocreoは、証跡がどこにあるかの一覧を自動で作り、足りないものを指摘するところまで実装します。